ひと昔前、年を取ったら無理をせず、静かに老後を過ごすのがよいとされていました。あくせく働く高齢者を「貧乏暇なし」などと揶揄することもありました。

高齢になって活動すればするほど老化が促進されることになる(「老化仮説のひとつである消耗説」より)という研究もなされていました。

しかし、時代とともに高齢者に関する対応も大きく様変わりし、高齢者は健康寿命を延ばすために自己責任において積極的に生活しなければならないとされるようになりました。
先日参加した介護予防の講習会でも、“高齢者がテレビの番をする(テレビの前で長時間過ごす)”ことのリスクについてお話しされていました。
また、高齢者が座る時間が長すぎることの健康リスクについて、以下のような記事を見つけました。

「高齢者、座る時間が長すぎると健康リスクの研究」
2014年02月20日 20:35 発信地:ワシントンD.C./米国
【2月20日 AFP】座って過ごす時間が長いことは、普段どれほどの運動をしているかにかかわらず、60歳以上の人にとりわけ危険である可能性があるとの研究が、19日の米学会誌「身体活動・健康ジャーナル(Journal of Physical Activity & Health)」に掲載された。
 研究によると、高齢者では、毎日の座っている時間が1時間増えるごとに「体が不自由になる」危険性が倍増した。米ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究チームは、たとえば、「65歳の女性が2人いるとして、1人は1日12時間座っていて、もう1人は1日13時間座っているとすると、体が不自由になる危険性は後者の方が50%高かった」と説明した。
 なお、体が不自由になることとは、食事や衣服の着用、入浴、ベッドからの出入り、部屋を横断するなどの基本的な活動が制限されることと定義された。研究は、米全国健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey、NHANES)に参加した60歳以上の2286人から集められたデータに基づいたもの。
 研究チームを率いたノースウエスタン大のドロシー・ダンロップ(Dorothy Dunlop)氏は「高齢者は、どれほどの運動をしているかにかかわらず、テレビの前であれコンピューターの前であれ、座っている時間を減らす必要がある」と述べた。(c)AFP